2005年8月19日 田原総一朗氏田原総一朗氏講演会 「時代をよむ」このたび広島にてサンデープロジェクトを毎週欠かさない大ファンの田原氏の 講演を聴くことができた。 くしくもこの日は、広島6区にあのホリエモンが無所属で出馬するという日でもあっ た。 ○9月11日総選挙 今回の選挙は、小泉政治を認めるか認めないかが問われる。 小泉政治は今までの自民党とはまったく異なる。今回参議院での郵政民営化に ついては、早い段階で否決がわかっていた。それにもかかわらず、国民新党を 作った綿貫氏や亀井氏らは、解散なんかできっこないと思っていた。こういった 連中に思い知らさなければならない、またこれらの方の下についている若い人た ちがかわいそうであると判断した。 本人は解散したがっている。対抗馬、刺客を立てることが楽しくて仕様がない。 そして刺客は女性に、反発が少ない。自民党内でもやりすぎであるとわかっていても 人気支持率が上がっている。ので揺れない。 ではなぜ受けているのか。今までの自民党政治に国民が飽きてきている。 小泉さんなら本当に変えてくれるのではないか。旧守旧派を潰すという姿勢が。 では、これまでの小泉政権の功績としては、 1、不況をなんとかした。国債を必要以上に発行せず景気をよくした。 2、不良債権を半分にした。 3、派閥を壊した。 つまり経済ならこのまま小泉自民党で、しかし、本当の政治改革を望むなら一度民主 党政権 の方がよくなる。1回政権が変わると、官僚との自民党の癒着が打破できる。 過去の財投や道路公団の失敗があるのを見ても。 ただ、民主党の岡田さんはまじめすぎる。マニフェストにしても良いことしか考えて いない。 政権をとる、権力闘争とはやはり死に物狂いでやったほうが勝つ。 小泉さんは、失敗しても負けてもよいと思っているところが逆に強みとなっている。 ○中国 先週、香港のテレビ討論会に呼ばれ日本人の田原氏と岡本氏が、中国のジャーナリス ト等と徹底的に生放送でやりあった。4億人の方が見ているという中国で初の試みに でてき た。 その後、官僚や大臣クラスとも会談してきた。 微妙になってきている日中関係、靖国、教科書、などいろいろあるが、決して手を切 れない関係である。それは、中国は所詮組み立て屋であり、部品等はすべて日本から 輸入し ているなど。 それが、靖国批判をあまりにも国家主導で進めてきて、さらにそれが小泉日本政府 は従わなくなってきたこと。このことに対して、日本人が嫌中になってきているとい う。これが失敗と考えているのだと。 また日本の7倍近く石油を使っている中国は、エネルギー環境問題でガタガタになっ てきている。 現に北京の北20kmのまで砂漠化している。これでは首都移転しなければならな い。 中国共産党は、決して今までのことが間違っていたとは言わない。だから靖国問題も 実は折り合いをつけたいようだ。小泉さんが、共同の追悼施設を将来つくるとだけで も発 言してくれたら良いとまで・・・ 中国も変わってきている。 ○日本の右傾向化 と 閉塞状況 戦前の日本は、「富国強兵」によってなりたってきた。つまり自らが植民地とならな いために必死で、満州、朝鮮、東南アジアと植民地をつくってきた。これはアメリカ にハワ イ、フィリピンを認めたためでもあるという。 これが、戦後「富国」だけで来た。だからある意味世界に馬鹿にされている。 今、自民党一部の中には、タカ派という人間が、交戦権のある軍隊に自衛隊を持って いく。 自分の国を自分で守るという考えができている。これはある意味危険な思想である。 自分の国を自分で守るということができるのはアメリカだけ。西側共和国の一端とし て 防衛は考える。 また今日本人皆の目標がなくなってきた。目標がない。閉塞感。 戦後、良い国、良い暮らしをしようとみんなが努力した。今は生まれたときから なんでもある。20年後、良いことより悪いことのほうが多いと感じる。 少子化はやはり問題。 怒涛のトークで時間がすぐになくなったが、広島地域にしてはその後の質問大会で かなりの人間が質問したのは驚いた。竹村氏、浜田氏のときにはほとんどなかった。 |